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鍼灸師と柔整師のための鍼灸と整体の実践セミナー Seminar for Acupuncturist and Judo therapist

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【活法 腰痛編 11/8-9】

11/8〜9の日程で、活法セミナー 基礎・腰痛編が開催されました。

入門・基礎のセミナーでは、午前中に代表栗原による理論解説があります。

「活法とは何か?」「活法の歴史」「活法の思想」「活法の身体観」など、テーマは多岐にわたります。

活法とは、狭義には古武術を源流とした整体術を指しますが、広義には文字どおり「人を活かす方法」一切を指します。

鍼などの療術はもちろん、言葉のかけ方、手の使い方などの所作、すべてが人を活かすことに繋がります。使い方を誤れば、人を救うための技術であっても容易に「殺法」へと裏返り、人を傷つける方法になります。受講された方の中にも、我が身を振り返って「ハッ」となった方は少なくなかったのではないかと想像します。

1日目の午後からは実技に入っていき、2日間かけて9つの技を学びます。

この腰痛編では、「導引(どういん)」という技術を駆使する技を多数学びます(中国の療術である導引とはまったくの別物です)

活法でいう「導引」とは、筋肉を一時的に緊張させ、それを瞬間的に弛緩させることで痛みを解消させるものです。腓腹筋や腹斜筋、腹直筋など、腰痛と関係の深い筋肉の緊張が一瞬にして解ける様子を実感してもらいました。

「筋肉を緊張させ、弛緩させる」

書くだけならば一行で済みますが、実際には術者と患者が息を合わせて行うものなので、技を一方的にかけるだけでは効果は出ず、一緒に参加してもらう環境を作っていくことが成否を分けます。

受講者同士でペアをつくり、互いにああでもないこうでもないと試行錯誤して技の完成度を上げていくプロセスもまた楽しいものです。会場にはにぎやかな声が響いていました。

活法を練習していくと、そこで学ぶ作法、所作は形式主義的なものではなく、患者さんと一緒に身体を良くしていくための「機能美」であることがわかっていきます。そして、ここで身につけた間合いのとり方、細かな所作の工夫は、鍼による診療にも大いに生きていきます。「活法を身につけると鍼が上手くなる」といわれるゆえんです。

2021年には3月7日(日)に「入門・理論実践編」が開催されます。自分の身体の使い方を見つめ直したい、鍼の技術もレベルアップさせたいという方のご参加を、品川の新会場でお待ちしています。(事務局 岡本)

 

2020年11月11日カテゴリー:セミナーレポート, 活法タグ:, ,