5年前の初受講者が「精粋 刺鍼即応編」の後にクサいセリフを吐くブログ
こんにちは。整動鍼講師の岡本悠馬です。
整動鍼セミナーのほとんどは、2日間にギリギリまで内容を詰め込んだカリキュラムになっています。
その中でただひとつ、1日だけで完結するものがあります。
1日という限られた時間の中に、スーパーでたまに目にするアメ玉詰め放題のビニール袋のようにギッッチギチかつパンパンに内容が押し込められています。
私は、そのセミナーに参加するたびに、初めて受講者として整動鍼セミナーに参加したときのことを思い出します。
(ここから回想シーン)
5年ちょっと前、鍼灸師としてのキャリアについて悩みに悩んでいた私は、やっぱり悩みに悩んで整動鍼セミナーへの参加を決め、期待に期待をしまくって東京へ向かったのでした。
↑ 整動鍼セミナーに足繁く通っていた頃のfacebookの投稿。2回目に参加したときだったと思います。 浮かれている感じが伝わってきます。
当時、セミナー会場は目黒区の池尻大橋というところにありました。関西に住んでいた私が池尻大橋などという場所を知っているわけがありません。(目黒寄生虫館には行ったことがありましたが)
早朝のフライトで神戸から羽田空港へ。そして羽田空港から渋谷までたどり着き、乗ったことのない東急田園都市線に乗り換え、なんとか到着しました。
ビルの5階にエレベーターで上がり、会場に着くと、当時講師を務めていた友人のSくんが出迎えてくれて、ホッとしたのを覚えています。
名札とテキストを受け取って、着席するなりテキストをガシガシ読みすすめていきました。私は小学生のとき、国語の教科書が配られた日にドンドン読んでしまっていたタイプです。
ひと目見て、「えっ、こんなキレイな法則があるの?」と驚きました。周りに他の参加者がいなかったら「グエッ」という声が出ていたかもしれません。
「数学的に美しい……」という言葉がふさわしいのかどうか、学生時代に数学の授業をろくに聞きもせずに好きな女の子に贈るラブレターの文面を考えていた自分にそれを述べる権利はないのですが、整動鍼テキストに描かれたツボとツボを結ぶ「連動」の理論には、人体の構造として極めて理にかなった機能美を感じさせるデザインを感じたのです。
そして、実際に栗原がデモンストレーションしているのを見ると、本当にそうなっている。
人間の根が素直にできていない自分は「セミナーによくある催眠効果かもしれない」と思い、家に帰って自分で患者さんに鍼をしてみました。
「え? 今の何? 痛みがないんやけど」と驚く患者さん。
やっぱりテキストの通りになる……
今思い返せば、当時はまだまだ自分の鍼の精度は甘かったのですが、「この技術を学んでいけば、これから何十年も残っている鍼灸師人生が有意義なものになりそうだ」という明るい予感があり、この先も鍼灸師を続けていける気がしました。
それが、私が整動鍼に惚れて、今、こうして「中の人」にまでなってしまったきっかけです。
(回想シーンおわり)
そして5年以上の月日が流れ、去る2023年7/23(日)、かつて私が受講したセミナーは、名称を「精粋 刺鍼即応編」に改めて開催されました。
5年が経ち、テキストのレイアウトや文面、イラスト、運営のオペレーションなどは徐々に洗練されました。機材は最新のものが導入され、講師・スタッフのメンバーも少しずつ入れ替わっています。
会場も、かつて使っていた貸し会議室ではなく、ピカピカの床に柔らかな照明の光が輝く自前の会場になっています。
何もかもが変わっている中、肝心かなめの整動鍼のコアの部分は変わらないまま、その日も参加者たちを魅了していました。
間違いなく、この日の参加者の中には、これを境に鍼灸師人生が大きく変わってしまう人もいたはずです。そんな表情を私は見逃しませんでした。
「こんな場に居合わせることができるのは、講師冥利に尽きる経験やねえ」
夜の関越道を時速●●●kmでかっ飛ばす栗原の車の中、整動鍼によって人生が大きく変わってしまった元受講者は、そんなことを思いながら暗い窓の外に点々と輝く街の明かりを眺めていたのでした。
2023年夏・秋に開催されるセミナー
基礎 四肢編と腹背編はまったくの初心者でも受講できます。
鍼に触ったことがある方なら大丈夫です。