とある科学の整動鍼(2) 学術ってなあに?
学術とはなんぞ
学術ってなにやら難しそうですよね。
今回は整動協会で自分が担当させて頂くテーマ、学術についてお話します。
学術とは辞書によると「専門的に行われる学問」の意味とのことです。
では学問はどんな意味でしょう?
勉強?福沢諭吉がススメてるもの?
答えは
「理論に基づいて体系づけられた知識と研究方法の総称。」
つまり、学術とは
「理論に基づいて体系づけられた専門的な知識と研究方法」
のことと言えます。
生き物の体の仕組みや生活を体系化したものが生物学、と言うのと同じですね。
学術の真骨頂
例えば、酸素は人間の生活になくてはならないものです。
空気をスパスパ吸えるのも、冬に暖かい鍋が食べられるのも、全て酸素のおかげです。
有史以来、酸素はずっと人類と共にありました。
そんな酸素の存在が明らかになったのは、なんと今から約300年前なんですね。
人類の祖先であるアウストラロ・ピテクスの誕生が300〜400万年前と考えると、つい最近の話です。
酸素と言えば、
お茶の葉を酸化させることで「紅茶」や「緑茶」が作られますが、紅茶の歴史も緑茶の歴史も酸素の発見よりも昔のことです。
酸素の言葉すら知らない時期から、美味しいお茶を飲んでたんですね。
こんな風に仕組みが分からなくても道具は使えます。
ですが、仕組みがわかれば応用範囲は飛躍的に広がります。
酸素の解明によって原子論もアップデート。
そこからの100年で
- 空気の組成も解明
- 液体酸素の発明で1500度以上のアセチレン炎バーナーを開発、近代的な溶接が可能に。
近代的な溶接が可能になることで重工業も発達。
酸素の解明からおよそ200年後にはロケットに乗って月に着陸しちゃいます。
当然、酸素が解明されていなければこのような躍進はなかったでしょう。
このように、何かを解明することで人類に価値をもたらすことができるのが、学術の真骨頂と言えそうです。
人類最初の鍼灸師
鍼の研究もそうですね。
正直、人類で初めて鍼刺した人ってぶっ飛んでると思うんです。
思いついてもやれないですからね、凡人は。
そりゃ最初は尖った石とかだったようですが、ある段階で鍼を人体に刺してみよう!
と言い出した人がいたからこそ、現代に鍼灸師という職業が存在してるんですよね。
というわけで学術についてはここまでです。
今後は学術と臨床がどうつながってくるのか。
そしてそれが僕たち鍼灸師にとってどんな意味があるのかを書いていきます。
2018年3月20日カテゴリー:科学的研究
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