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鍼灸師と柔整師のための鍼灸と整体の実践セミナー Seminar for Acupuncturist and Judo therapist

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タイムリミットは10年。鍼灸師が作り出す、鍼灸師の未来とは?未来サミットプロローグ

鍼灸師の未来、10年後のルール

整動協会副代表の谷地です。

8月19日(日)に開催される「鍼灸師の為の経営サミット」、後半は「未来サミット」と題して、鍼灸師の未来についてを取り上げます。

鍼灸院の経営は長期戦略が重要です。

もし、ルールが突然変更されれば、現状どんな素晴らしい経営をしていても、生き残っていけない可能性があります。

 

10年の間に、医療業界のルールはどのように変更されるか?

むしろ、我々が、率先してルール変更していく方法はあるのか。

 

そんなお話を皆さんとしていきたいと考えています。

 

未来サミットは、一見、おまけのように見えますが、実際は最も重要な経営サミットのセッションです。

 

望むべき鍼灸師の姿という問い

 

皆さんは、鍼灸師にどのような未来を感じていますか?

 

私は鍼灸師という職業が大好きですが、初対面の人に職業を聞かれて「鍼灸師です」と言うとき、なんともいえない複雑な感情を抱きます。

 

鍼灸は社会的な認知が低く、医療としての信頼を得られているとは言い難い状況です。希望を抱いて国家資格を取っても、鍼灸の技術で活躍できる場はほとんどありません。食べていくのさえ苦労し、鍼灸の仕事から離れていく人が後を絶ちません。

 

憧れていたはずの鍼灸師のイメージってこんなはずじゃなかった」、という声を何度聞いたことでしょうか。

 

現状は、鍼灸師が望むべき状況からほど遠いと言わざるを得ません。

 

では逆に、私たち鍼灸師にとって、「望むべき鍼灸師の姿」とは、どんなものなのでしょうか。

 

整動協会の未来への取り組みは、この問いからスタートしています。

 

整動協会が目指す鍼灸師の未来

整動協会は「望むべき鍼灸師の姿とは?」という問いに、次のような答えを出しました。

 

・宣伝を意識しなくても、技術と成果に応じて十分な患者さんが来院し、施術に集中できる。

・鍼灸師なら誰でも最善の施術を提供できる。

・医療の主役の一人として、医師と同等の社会的地位がある。

 

これが当たり前になる未来が、整動協会の目標です。

 

この目標を10年で達成します

 

無謀な計画と感じられるかもしれません。

私達も整動協会設立当初はそう思っていました。

 

しかし、実際に取り組んでみると、10年よりも早く目標を達成できる可能性が見えてきています。

 

ここで、簡単に、鍼灸師の未来のために整動協会がどのような取り組みをしているかご紹介します。

整動協会・未来への取り組み

1,技術と成果に応じて患者さんが来院する仕組み作り

技術と成果に応じて患者さんが来院する仕組み作り」の中心を担うのが、現在、整動協会で開発をすすめているツボネットです。

ツボネットとは、症状に対する施術の手順と成果を症例として集積するインターネット上のサービスです。

鍼灸師という専門家によって記録された、「ある症状に対して、どのような施術をし、どのような成果がでたか」という情報は、その症状に悩む方にとって非常に価値のある情報になります。

情報を集約し、検索エンジンからも見つけやすくすることで、症状に悩む方がアクセスしやすくする仕組みを作っています。

 

鍼灸師であれば、施術の経過と成果をカルテに記載するのは、日常的な作業だと思います。同様の作業をネット上で行うのは、チラシを作ってポスティングしたり、ニュースレターを書くのと比べて、鍼灸師にとってそれほど苦にならないはずです。

腕が上がり、成果が増え、それを記録することで情報に厚みが増し、症状で悩む方に選んでもらいやすくなる、そういった仕組みとしてツボネットはデザインされています。

 

ツボネットは、まもなく運用が始まります。

 

2,鍼灸師なら誰でも最善の施術ができる

鍼灸が医療として軽んじられている最大の理由は、効果がはっきりしていないところです。

調べようと思っても、鍼灸師によって、ツボも、やり方も、効果もバラバラなため、本当に効果があるかをはっきりさせることができませんでした。

こんなにバラバラなのは、効果を比較する方法がないためです。最善の施術を判定することができないので、様々なやり方が生まれてきました。

 

整動協会は、北斗病院と共同して、脳の磁場を計測することで、はり治療の効果を数値化する研究をすすめています。

施術の効果を数値化できれば、どのやり方が最も効果的かがはっきりします。

症状に対して、鍼灸師は迷わず最善の方法を選択することができます。

 

現在、研究データをツボネットと連動させる仕組みを作っています。鍼灸師がツボネットで症状を検索すると、科学的エビデンスから推奨される施術方法と、実際の臨床で全国の先生が成果を出した症例報告にアクセスすることができます。

 

鍼灸師は、エビデンスに基づいた上に、臨床でも成果の出ている最善の施術方法を迷い無く選択することができます。

 

さらに、ここにAIの導入も予定しています。患者さんのカルテデータを入力するだけで、施術方法が決まる、そんな時代が見えてきています。

3,医療の主役の一人として、医師と同等の社会的地位がある

施術の効果を数値化できるということは、はり治療以外の治療との比較も容易になります。

病院で提供される薬や手術などよりも、はり治療の効果が高いことが数値によって証明できれば、医療としての評価が確立されます。

そうなると、病院内で鍼科が創設される可能性も出てきます。

 

実際に、北斗病院でも整動鍼の効果と再現性の高さが評価され、病院内での鍼治療提供への準備が始まっています。

病院内での鍼治療が始まると、それに応えられる鍼灸師が多数必要になります。

需要に応えるため、資格を取ったばかりの鍼灸師が、病院内で働ける技術レベルに到達するための研修プログラムの試験運用が既に始まっています。

鍼灸院が足りなくなる?

ただし、実際に鍼科を創設するには、超えるべき障壁がものすごくあります。まず、医療制度の改革が大前提です。

我々は、もちろんそこを狙っていきますが、大部分の病院や大学はそんな面倒なことに当分は力を注げないと予想されます。

 

そうなると、数年の間は、鍼治療の方が効果が高いとエビデンスのある症状に対しては、医師から鍼灸院への紹介というモデルが一般的になっていきます。

この、エビデンスを仲介として医師と鍼灸師を繋げる役割も、整動協会が果たしていくつもりです。

 

鍼灸の年間受療率は5%程度と言われています。厚生労働省の調査によると、病院の受療率は一日で5%とのことです。全く次元が違う利用者数ですが、確実に改善できる症状の患者さんが病院から鍼灸院に紹介されるだけで、既存の鍼灸院数ではさばききれない程の、恐ろしい数になることが予想されます。

また、病院からの紹介が一般的になれば、はじめから鍼灸院での施術を希望する方も増えるでしょう。

 

医療チームの主役へ

医療チームの名脇役をこなしてきた鍼灸ですが、他の治療より高い効果があることがエビデンスにより明らかになれば、症状を改善できるスーパースターとして一気に主役の座に躍り出ることができます。

 

ハーバード大学付属の病院では、鍼灸師が医療チームに参加し、ガンの疼痛コントロールの専門家として、カンファレンスで医師と対等に意見を交換しているといいます。技術や成果を比べても、日本の鍼灸師はアメリカの鍼灸師に劣るところはありません。活躍できる場が用意され、正当な評価を受ければ、日本の鍼灸師がアメリカの鍼灸師以上の社会的な地位を獲得するのも時間の問題でしょう。

 

すでに北斗病院では、病院で最善を尽くしたにもかかわらず強い症状が残る患者さんに対して、鍼による臨床実験が行われ、予想以上の成果が出ています。

 

研究に参加した医師をはじめとする医療関係者は、「なぜ、日本ではこの技術が患者さんのために上手に役立てられていないのか。これほどの治療技術を持った日本の鍼灸師が冷遇されているのか」と疑問を抱いています。

 

成果が論文化されれば、事は一気にすすむでしょう。

 

鍼灸師による医療革命は、すでにスタートしているのです。

 

さらなる未来へ

整動協会のプロジェクトは、さらに先を見据えています。

 

世界への進出もその一部です。すでに、スペインで整動鍼セミナーが行われ、日本発の鍼の技術がヨーロッパで旋風を巻き起こしています。

世界を巻き込んだ医療革命は、どこに行き着くのでしょうか。そして、我々、日本の鍼灸師にどのような影響を与えるのでしょうか。

 

8月19日の経営サミットでは、ここには載せられなかった、現在進行中のプロジェクトや研究のデータを、詳細に紹介させていただきます。そして、それらが引き起こすであろう驚くべき現象についても語らせていただきます。

鍼灸の未来、鍼灸師のあるべき姿、皆さんにも様々な思いがあると思います。ぜひ、参加していただき、鍼灸の未来について意見を交換させていただきたいです。

 

鍼灸師の皆さん、共に鍼灸の未来について、おおいに語り合いましょう!

あなたの放つ一言が、あなたの踏み出す一歩が、鍼灸の未来を形作っていきます!!

 

8月19日 鍼灸師のための経営サミット開幕

〈申し込み〉

整動協会会員: 5月19日(土)21:00〜

非会員: 5月26日(土)21:00〜

から申し込み可能です!

 

詳しい内容はこちらから!

2018年5月19日カテゴリー:経営の話

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