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鍼灸師と柔整師のための鍼灸と整体の実践セミナー Seminar for Acupuncturist and Judo therapist

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代表として伝えておきたい個人的な気持ち

代表の栗原誠です。

今回は、鍼灸師である前に一人の人間という立場から書かせて頂きました。役立つ話ではありませんが、代表である私がどのような気持ちで、会の代表を務めているのか知っておいて頂きたくて書きました。

代表として伝えておきたい個人的な気持ち

協会を設立した時の気持ち

昨年の5月に発足した整動協会。

ウェブサイトの運営は昨年(2017年)の10月から始めました。前身は2009年に発足した「活法研究会」。古武術整体である活法を鍼灸師に普及させるために発足しました。2014年に活法研究会が法人化し、そこから本格的に組織の運営が始まりました。

株式会社活法ラボとして、セミナー事業と鍼灸院経営を3年に渡ってやってきました。そして、昨年、「一般社団法人 整動協会」を設立し代表に就任しました。

そして、セミナー事業の一部を整動協会に譲渡しました。現在、整動協会から提供しているセミナーは活法ラボとの共同事業ということになります。

株式会社から一般社団法人に事業を譲渡したのは、ある目的があるからです。

それは「共有」です。

整動鍼®が生まれた時に、これをみんなと分かち合いたいと強く思いました。もちろん、活法に対しても同じ気持ちがあり、先に説明したように活法研究会が生まれたのです。ただ、活法は技術を譲り受けたもので、どこまでどうしていいか、という点でいくつかの事情がからんできます。

それと比べると整動鍼は私が創案者なので完全に自由です。「できるだけ多くの方と整動鍼を分かち合いたい」という純粋な気持ちをカタチにしてきました。そうして生まれたのが、この整動協会です。

整動鍼にとって活法は重要なルーツです。ルーツであるだけでなく、鍼灸師に必要なスキルも得られます。厳密に言えば、「活法無くして整動鍼無し」なのです。でも、実際はそんなに真面目に考える必要はありません。整動鍼のみ、活法のみ、という方も大歓迎しています。

 

共有して歓びを何倍にもしたい!

共有のメリットは、同じものを得て、それを糧にして、次のステージに行けることだと思っています。ただ、あまり難しく考えてはいません。なぜなら、それは建前でしかないからです。

本音は、もっと感覚的で感情的なことです。

一緒に楽しめる仲間が増える、ということだけで十分なのです。患者さんの立場からしたら「楽しむ」という言葉が不謹慎に聞こえるかもしれません。でも、この「楽しむ」という感覚はよい施術にとって大事です。

関わった患者さんが、とんとん拍子に良くなっていく様子を見ると、嬉しいですし、自分の存在価値も再確認できます。誰かの役に立っているという感覚は、楽しい感覚なのです。歓びです。

患者さんが良くなって喜んでいる姿を見ている時、これがビジネス(お金を頂く行為)であることは忘れてしまいます。もちろん、逆も言えるわけです。患者さんが治らず表情が落ち込んでいると、全く楽しくありません。お金を得られたとしても、テンションは上がりません。

患者さんと治る歓びを共有できると、次は同業者と分かち合いたくなるのです。会社に属していれば、同僚や上司や従業員と共有したくなります。そこで共有できれば歓びは倍増です。

でも、現実はそうでないこともあります。職場で共有できないために、共有できる仲間を求めてやってくる鍼灸師がとても多いように感じます。

セミナーとしては、どんな技術を提供しているか、という商品にあたるサービスも重要なのですが、歓び、そして時には悩みを共有できる仲間がいる、ということはとても大事なことだと思っています。セミナーの価値と同じくらいコミュニティが大事です。

 

孤独から生まれるエネルギー

孤独を感じたことはありますか? 

孤独を感じるのは私だけではないと思います。共有したい、という気持ちのエネルギーは、「寂しい」という感情かもしれません。その気持ちが強ければ強いほど、共有する仲間を求めていくのです。

そういうふうに考えると、今の私があるのは孤独感のおかげです。私の孤独感はかなり大きなもので、振り返れば「父に認められたい」という気持ちから始まりました。「(何をしても怒られてばかりで)どうしたら褒めてくれるのか」と、そんなことばかり考えていたのです。

たった一人に褒められたいという気持ちが、こんなに大きなエネルギーを秘めていたことに後から気が付きました。その相手である父はもういないので、今はその感情が患者さんや同業の方に注がれているのかもしれません。

 

会員さんの目的

私の気持ちを伝えるのと同じくらい大事なのが、会員さんの気持ちを受け取ることです。みんな目的があって会に所属しセミナーを受けています。その気持ちに私も近づきたいと思っています。

会員さんの立場になって考えて目的を考えてみました。

①新しい技術を修得するため

②技術を練習する場を得るため

③情報交換で情報を得るため

④仲間といることが楽しい

⑤チャンスやヒントが転がってそう

⑥会いたい人がいる

⑦行かないと不安になる

⑧なんとなく

⑨他にないから

⑩認めてくれる人がいる

他にもあると思いますが、やっぱり最後の⑩は誰にとっても大事なことだろうなぁと思います。

この会は私だけの感情で動いているわけではありませんが、代表である私の心の内は、自然と会に影響を及ぼしてしまうものですから、きちんとお伝えしておこうと思いました。もちろん、会を運営する役員一人一人も想いを秘めています。とても興味があります。

 

信頼関係とは正しさを認めること

組織の運営に関しては、ミッション(組織の目的)に忠実であることが第一の条件だと思います。何のために組織を運営しているのか、この組織が果たすべき目的は何なのかがブレてしまうと、力が一つにまとまりません。一人一人には、一人一人の正義があります。その正義を一つにできるのがミッションです。

ミッションに忠誠を誓えない人は悪ではなくて、力を合わせにくい人です。その人が忠誠を誓えるミッションがどこかにあるはずです。みんなそれぞれの正義感があります。だから「正しい」がいくつもあります。個人的にどう思うか、と組織の運営者としてどう思うか、完全に一致すれば何の苦労もありません。

組織は一つの人格ですから、代表の私でさえ、組織の「正しい」と私の「正しい」は完全に一致しません。逆にいえば、完全に一致してしまったら、組織として成り立ちません。協会は協会としての人格が必要です。私は、その人格を構成する要素でしかありません。

ここで信頼関係について考えてみます。

人の数だけ「正しい」があるわけですから、それぞれが自分の「正しい」を貫いてしまったら喧嘩になり、組織に亀裂が入ってしまいます。同じ家族だって、意見はそれぞれ違います。意見が違った時に、「それも一理あるね」と、その意見のメリットを見つけられたら、発展的な議論ができると思います。

認め合う関係。その力が強ければ強いほど組織は発展していくと思っています。

 

許せないと思うこと

どんな意見も自分にとっての利がなければなりません。自分に不利なことは続けられません。だから、必ず自己の利を確保しながら、組織にとって利を提案しなければなりません。組織に献身的でありすぎないことも大事なことだと思っています。

自分の意見が「自己の利しか追究していない」と感じさせてしまったら、説明が下手なのかもしれません。だから、説明力というのも、組織を運営する上ではとても大事だと思っています。誤解をされるのは、自分の表現が悪いと反省する素直さが必要です。

頼られる存在になれたらいいな、と思っています。実際には頼っていることの方が多いです。自分だけの力には限界があるので、周りの力を借りるために、甘え上手になることも必要です。人はプライドを捨てるのが苦手なので、ついつい強がってしまいがちです。プライドを捨てる勇気があれば、どんなことにも挑戦できます。

最後に、どうしても許せないことがあります。人を欺く行為です。自分の利益のために平気で人に嘘をつく人とは付き合えません。そうでない限り、好き嫌いで人を遠ざけたりすることはありません。

 

お願いしたいこと

(お金を出して)セミナーにやってくるのですから、私のことが嫌いなはずはないと思います。「癖あるなぁ」とは思われている自覚はあります。私も皆さんが嫌いではありません。「癖あるわぁ」と思う人はいますが(笑)

だから、気軽に話しかけられても大丈夫です。

ただ、私は人の顔を一回で覚えられないので、「あれ、名前なんだっけ???」とパニクっています。それが、よそよそしく見えていたらごめんなさい。それか、話しかけにくい空気出している時は、ツボのことを考えています。

初めてセミナーにやってきた人は、会場のフレンドリーな空気に驚くかも知れません。

この中に入っていけるのだろうか、と思うかもしれません。でも、それは勘違いです。同じことが好きな人同士だから、すぐに仲良くなってしまうだけです。仲良く話している二人が知り合ったのは数ヶ月前かもしれません。

今年の2月は2回目のスペインセミナーでした。昨年の時は遠慮してしまいましたが、今回から、セミナー受けた人は全員友達だと思うようにしました。実際に、「もうみんな友達です」と言って帰ってきました。

そうしたら、スペインからFacebookに友達申請がやってき、友達が増えました。友達つくるルールって、幼稚園や保育園の時と何も変わっていないなぁと思います。

お願いです。セミナーにやってきたら、そこにいる人達はみんな友達だと思ってください。

2018年3月4日カテゴリー:協会について, 未分類タグ:

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