合宿レポート(極合宿2026)

9月20日(日)〜23日(水)に、「極(きわみ)合宿」を行いました。
これまでも毎年合宿を開催してきたのですが、今年から「礎(いしずえ)」と「極(きわみ)」と分けました。
礎合宿は、会員から募集し1泊2日で主に触診と刺鍼の基礎を練習します。ふだんのセミナーでは伝えきれないコツを共有して整動鍼を使う下地を整えます。どちらかというと、整動鍼の学び始めの人が迷わないようにするための場となっています。参加条件もゆるくなっています。
この礎に対して極は、整動鍼のポテンシャルを最大に引き出すために引き出すために用意したものです。これも会員限定です。整動鍼のルーツを再確認し、他の鍼灸とどう違うのかを客観的に考えました。

また、今後どのように発展させていくのか、どうやって継承していくのか、という将来を一緒に考えました。「整動鍼は誰ものものなのか」という核心部分にも触れていきました。これは結論が出ていて「誰かが独占するものではなく共有財産としていきたい」という目標があります。これは、代表である私が整動協会を設立したときの想いであり、当初と変わっていません。
整動鍼は発展途上です。整動鍼の核心である「連動図」は現在も拡張されています。整動鍼は日々進化しているわけですが、社会的のインフラとして機能させていくのはこれからです。
個人の枠を超えて
参加者は私も含めて10名。あえて定員をしぼって少人数体制にしました。参加受付は先着順ではなく、面談を行いました。発展と継承は一人でできるものではありませんから、仲間と創っていく観点がある方を優先しました。
合宿のタイトルを「極(きわみ)」としたわけですが、極めるには仲間が必要であり、そもそも個人が極めるという発想では、高いレベルに達しても歴史の中に埋もれていく運命です。極めるとは、個人の枠に収まらない時間的スケールの中で求めていくことであると考えています。
だからこそ個性に注目
私がつくりたい組織は、誰かの犠牲の上で成り立つものではありません。一人ひとりが献身的な姿勢で会に協力してほしい、という考えはありません。むしろその逆で、一人ひとりの満足度を追求していくことが整動鍼と会の発展につながると思っています。
お得なサービスを提供していくことも満足度にはなるわけですが、私がやりたいのはそういうものではなく、一人ひとりの居場所にしていくことです。そして役割を担えることです。役割は仕事や作業のことではありません。
たとえば「開業したい人からアドバイスを求められる」も立派な役割です。誰かに頼りにされ、頼りにできる人がいる、という組織であるならば一人ひとりに役割が与えられていると言えます。
だから、個性を知ることに時間を費やしました。これほど多くの時間をコミュニケーションに使ったことはありません。参加者一人一人が伝える時間を持てるようにしました。
前置きはこれくらいにして、今回の合宿の様子を報告します。
ちょっとよい所で
開催地は箱根です。ちょっとよい所を選びました。私個人の思惑でしかないのですが、こういうところで勉強会をしてみたかったのです。
参加費は安く抑えたいので自炊を選びました。参加者みんなでご飯を用意して食べる、というのはこれまでやったことがないので、吉と出るか凶と出るかわかりませんでした。
嬉しいことに結果は大好評でした。
こういう雰囲気は学生以来という方が多く、楽しいイベント事として温かく迎え入れてもらえました。私も参加者の一人として楽しめました。
1日目(9/20)
集合は14:30。到着間もなく食料品の買い出しです。事前に用意しておいた献立の合わせて食材を詰め込んでいきます。
シルバーウィークの観光地だけあって、スーパーも混んでいました。まさか自炊ブーム?

しかも、この日は台風が近づいていて強い雨。企画していたときの頭の中では、天高く青空が広がっていたのですが現実は違っていました。ただ、交通機関が麻痺して参加者が来られない、という事態にはならなかったので良しと思っています。

今回の参加者は男性のみ。
協会には女性もいます。
ここは貸別荘で10人で利用するには十分すぎる広さがありました。日頃からこれくらい贅沢な空間で会員さんと勉強できたらいいなぁと思っていました。広い空間だと会話も広がっていく感じがしたのは、たぶん私だけではないと思います。

初日は、整動鍼の勉強ではなく「鍼灸師のやりがい」について、各々が感じていることを共有しました。鍼灸師になった理由はそれぞれですし、働いている環境もそれぞれ。だから当然将来像が違って当たり前です。実際、みんな違っていたのですが、共通点も見えてきました。
大切なのは、それぞれが大事にしていることを尊重し合えることです。それができたように思います。

夕食はキムチ鍋。

もちろん、後片付けも私たちで。

夜は好きなだけじゃべってから寝ました。
2日目(9/21)
7:30起床で朝食です。

朝食は昨晩の鍋を利用したキムチ雑炊です。このムダのない献立もこの合宿のウリです。

気がつけば始まっている卓球大会。
これは本能に近い行動です。

外は台風の影響で大雨です…。
午前の勉強は数学的思考のトレーニングです。鍼灸と数学は全く関係ないと思われている場合が多いのですが、数学的思考があるとないでは大きな差になります。数学的思考は計算力のことではありません。物事をどのように理解し、どのように整理していくのか、また関係をどのように導いていくのかという思考法です。数式を使わず数学的とはどういうことかを共有しました。

整動鍼は理論が数学的思考から生まれているので、整動鍼を使っているうちに数学的思考が磨かれます。今回は極合宿ですから、整動鍼の理論と数学的思考を重ねてより厳密に理解することに努めました。

お昼はスパゲッティです。市販のパスタソースを使うので3日間の中でもっとも手抜きです。
台風で買い出しにいけないので、これは戦略的手抜きです。

実技練習です。触診と刺鍼の練習をしました。どこの世界も一緒かもしれませんが、上手い人ほど練習をするものです。みんな一人前の鍼灸師ですが、プライドを捨てて基礎練習です。

ツボに鍼をして足裏の圧力の変化を確認したりと、鍼の効果を数量化する試みを共有しました。

そして誰もが予想していたカレーは夕食です。合宿の成果が最も現れているのは食事の準備かもしれません。手際がどんどんよくなっていきます。これがスタンドプレーから生じるチームワークというものなのでしょう。

これも驚きのスタンドプレーです。ツボの3Dマッピングです。整動鍼のツボを3Dの人体図にプロットし、その上に連動を示すというシステムの試作品を参加者の一人が持ち込んでくれました。私が前に進めなくても、誰かが前に進めてくれる雰囲気が醸成されつつあります。
3日目(9/22)

ようやく晴れました!

朝食はザ・男飯です。
野菜不足が気になるところです。





このチームに上下関係はありません。私もみんなと同じ目線でいる方が楽ですし孤独になりません。


もちろん、練習が本番です。

本当はこっちが本番です。

この合宿でもっとも濃かったのがこの時間かもしれません。夕食後から始まった意見交換は深夜まで。
整動鍼の可能性を再確認し、当会が目指すものを明確にし、所属メンバー一人ひとりの居心地について考えました。ここまで議論が白熱したことを見たことがなく、時には考えが衝突することも。「怒らせてしまったのでは」と心配する場面もありましたが、全くそんなことはありませんでした。誰も人格攻撃はしないし、みんな会のために言っていることがわかっているから平和に終わるのです。

心理的安全性って本当に大切だと思います。私がずっと求めてきた会のあり方がこの夜に見えました。
4日目(9/23)
いよいよ最終日です。

最終日にふさわしい具だくさんみそ汁です。3日間の疲れを溜め込んだ肉体に吸い込まれていきます。

3日間お世話になった貸別荘に感謝の意を込めてお掃除。
ありがとうございました。
合宿後に、参加者の一人から頂いたメッセージです。
気のせいではありません。
2026年9月29日カテゴリー:活動報告























