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鍼灸師と柔整師のための鍼灸と整体の実践セミナー Seminar for Acupuncturist and Judo therapist

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【経営サミット2019】3ヶ月で新患数5倍になった現象に秘められた、鍼灸院経営の新機軸

整動協会の谷地です。

私が院長を務める快気堂鍼灸院白石は、昨年の10月に来院数・売上とも過去最高を記録しましたが、その後、二ヶ月で新患数が3分の1になり、売上も半減しました。

閉院の危機の中、ある事がきっかけで回復のチャンスを掴み、今年の3月には新患数5倍、売上は2.5倍となり、その後も順調に伸び続けています。

この回復の過程で、Googleアップデートを始めとする時代の変化に、鍼灸院経営が振り回されないための軸が見えてきました。

医療と言えども、鍼灸院は経済環境の影響を大きく受けます。それを乗り越え、患者さんのために最善な施術を提供するため、私たちに何ができるのか。

私の経験をお伝えすることで、この荒波に悩む鍼灸師の皆さんに、何かヒントを掴んで頂けるのではないかと考え、今回の記事を書きました。

ちょっと変わった鍼灸院経営

私が院長を勤める札幌市の快気堂鍼灸院白石は、ちょっと変わった鍼灸院経営にチャレンジしています。

それは、リピーター戦略に頼らない経営です。

自分の勝手な考えですが、医療というのは、患者さんを治療の必要が無い状態へいち早く導くものだと思っています。

既存の治療院マーケティングでは、来院された方をいかにリピーター化させるか、というところに重点が置かれています。

この方針は、自分の考える医療とギャップがあるため、そうではない方法を模索してきました。

模索しながらも、私を含めてスタッフ二名の鍼灸院としては十分なレベルで、売上・来院数共に二年間伸び続けていました。

昨年10月には、来院数・売上ともに過去最高を記録、8月にあったGoogleアップデートで大騒ぎする周囲を尻目に、新しい鍼灸院経営のスタイルを確立できたのではないかと、私は鼻息を荒くしていました。

経営の危機。患者さんが来ない。

しかし、11月後半から、ぱったりと患者さんが来なくなってしまいました。

Googleアップデートの影響が時間差でやってきたのです。

新患数は3分の1となり、売上は半減しました。

この状況を打開しようと、色々手を打ちましたが、12月、1月と、状況は悪くなるばかりでした。

毎晩、閉院という言葉がこだまとなって脳内に響き、眠れぬ夜を過ごしました。

眠れないので、患者さんが来ない原因を何日も徹夜で探りました。

患者さんの誤ったイメージが経営の危機を招く

あるとき、Googleアナリスティックを見ていて、気付いたことがあります。

それは、当院に興味を持っている患者さん候補のイメージが、自分が抱いていたものと違ったということです。

そこから、患者さん候補の新たなイメージを元に、鍼灸院経営の全てを見直し、構造を再構築しました。

結果、2月には新患数が前年と同じレベルに回復、3月には新患、売上とも過去最高を記録、4月は新患・売上ともにさらに記録を更新、5月は売上記録をさらに更新するという、V字以上の回復を成し遂げました。

鍼灸院の経営再建のために何をしたのか?

閉院間際から浮沈するために、私は次の6つのことに取り組みました。

・Webサイトの修正

・患者さん対応の見直し

・他の鍼灸院紹介ページ・サイトを作る

・Twitterに力を入れる

・スタッフの育成

・PPC広告に自分で挑戦

この6つの取り組みの詳細については、8月の経営サミットでお伝えする予定です。

鍼灸院の経営戦略で忘れてはいけないこと

ただ、このありきたりの取り組み自体が、崖っぷちからの浮沈のために重要なわけではありません。

「Twitterが良いって聞いたから、Twitterをはじめてみる」

「Instagramが流行ってるから、Instagramに力を入れる」

「YouTuberになれば、集客は思いのままのはずや!」

というやり方では、上手くいかないのと一緒です。

施策の向こうには患者さんがいることを忘れてはいけません。

流行っているからといって、新しい施策を取り入れるのは、施策のための施策であり、成功しても一時的なものにしかなりません。

Googleアップデートのような波が発生する度に、翻弄されるばかりになってしまいます。

戦略「患者さんのために」は失敗?

今後10年、大きな波に翻弄されない経営をするために必要なのは、来院される「患者さんの視点」を理解することです。

当院のコンセプトは「患者さんのため」を最優先にすることでした。

そのため、技術を磨き、病院や医師とも共同で研究・研修し、1日でも早い回復を目指しています。

誇れるコンセプトと自負していましたが、コンセプトの向こうにいるはずの患者さんのことが、ないがしろになっていた可能性があります。

「患者さんのため」が強すぎると、押し付けになる。医療は「患者さん視点」を忘れてはいけない。

そんな当たり前の事に、気付いたのです。

患者さんの視点を理解するためには、自分を必要としてくれる患者さんがどんな人なのかを知る必要があります。

ただし、これが非常に難しいのです。

私は掴んだつもりでいたのですが、全くできていませんでした。

「/」から見えてくる鍼灸院経営の可能性

それに気付いたのが、Googleアナリスティックで発見した「/」です。

そこから、患者さんのイメージを掴み、患者さん視点に基づいた施策に取り組むことができ、崖っぷちからの生還を果たすことができたのです。

8月の経営サミットでは、「/」をヒントにして、参加していただいた皆さんと一緒に、鍼灸院を必要としている方はどんな人なのか?その患者さんの視点からは何が見えるのか?そこから見えてくる、今すべき施策について解き明かしていきたいと思っています。

Googleアップデートのような大波にも揺るがない鍼灸院経営を、一緒に目指してみませんか?

【経営サミット2019 開催概要】

日時:8月18日(日) 10:30~17:30

費用:会員 30,000円 非会員 35,000円 

会場:大橋会館(東京)

経営サミット2019

2019年6月8日カテゴリー:経営の話

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