一般社団法人 整動協会 ホーム

鍼灸師と柔整師のための鍼灸と整体の実践セミナー Seminar for Acupuncturist and Judo therapist

Japanese Español English

整動鍼の進化の行方

整動鍼の進化の行方

整動鍼は2014年に基礎の「脊柱編」から始まり、その9年後の2023年に臨床の「経絡原糸編」をリリースし、カリキュラムのラインナップが揃いました。ここで整動鍼の進化を止めたわけではありません。いわゆる「◯◯編」はテーマのラインナップであり、そのテーマの中身は常に磨きをかけてきました。しかしながら、新しい編が登場しないと停滞と見なされることもあるようです。

これからの課題は進化の証をどのように示していくかだと考えています。意見交換の中から方向性が定まってきました。

「知る」と「できる」の間を埋めるメソッド

整動鍼のセミナーでは、「連動図(連動関係を記したマップ)」を少しずつ明らかにしていきます。「なるほど、このツボとこのツボがつながっているのか!」と連動図が緻密になっていきます。知れば知るほどその先が知りたくなってくるものです。整動鍼は知的好奇心をくすぐるようにできています。ただ、知的好奇心を満たすことがセミナーの目的になってしまうと、すべての編を受け終わることがゴールになります。

しかし、本来は知ってからが本当のスタートです。知っただけでは使いこなすのが難しいのです。将棋は駒の動かし方を覚えてようやくスタートです。整動鍼も連動を知ってからが本当の始まりです。

ほとんどの方は実践と再受講を繰り返して使いこなしていくのですが、受講したままになってしまう方もいます。こういう方は本当にもったいないです。「やる気がない」という言葉で片付けてはいけない問題です。

整動鍼の良さの一つは使い方が自由であることです。「こう使いなさい」という決まりがありません。他の技術と組み合わせてもよいですし、使いたいところだけを抜き出して使うこともできます。これが最大の長所だと言えるのですが、自由であるがゆえに、どう使うのが正解なのかわからないという声も一部にあります。

使い方が自由であることは、魅力でもあり弱点にもなっていたのです。

使わなければ整動鍼の威力は発揮されませんから、具体的な使い方を示す場面も必要だ、ということで生まれたのが「やわらみ」です。整動鍼のカリキュラム全体からポイントを拾い出して「疲労回復」というテーマでメソッド化しています。その通りにやるだけで整動鍼らしい効果を得ることができます。やわらみと整動鍼の関係

そして今、そこから先に進もうとしています。

整動鍼の4ステップを確かなものに

整動鍼を使った臨床は、①状態を捉える(観察)、②狙いを定める(方針)、③ツボを選ぶ(手段)、④変化を確かめる(確認)、という4ステップです。整動鍼は連動図を軸として理論設計をしています。これはツボとツボとの関係を示すものですから、臨床でもツボとツボのつながりを考えて行います。

実際には、この前段階として「身体をどう変えたいか」という方針を立てます。たとえば、肩関節と股関節に同時に問題があれば、軸に問題があるのではないかと考え、軸の調整を担うツボを選びます。見立てとも言えるこの部分を整理することで、整動鍼を使いこなせずに伸び悩んでいる受講者さんの力になれると気がついたのです。

整動鍼は身体を読み、狙いを定め、変化を確かめる

見立ての言語化と再構築

「②狙いを定める(方針)」の整理に着手し始めました。既存のカリキュラムの中に散りばめられている見立てに関する部分を、抜き出して言語化を強化します。また、新たに事項を追加しながら再構築します。現時点では、どの段階でテキストに反映されるかわかりませんが、できるだけ早い方がよいと思っています。

新しいテキストを楽しみにしていただきたいのですが、既存のテキストの価値はそのままですから受講済みの方もご安心ください。再受講(再受講割引あり)のときは改訂版テキストを用意してお待ちしています。

個人からコミュニティへ

少し先の話をすると、整動鍼の発展はいずれコミュニティが担っていくことになるでしょう。新しいツボを探すにしても、隠れた連動を探すにしても、個の力には限界があります。整動鍼は、ツボがもたらす効果を誰でも検証できるように設計されています。当協会が新しいアイデアをまとめて整理するプラットホームとして機能するように、組織も設計していく予定です。最初に書いた通り少し先の話になります。

張力調整という理論体系を後世に伝えるために、私たちは活動を続けていきます。

2026年10月13日カテゴリー:活動報告, 整動鍼